「実家のタンスに着物が何十枚もある。でも近くに買取店がないし、車で運ぶにも重すぎる」。地方のご実家でいちばん多いご相談です。捨てる・寄付・宅配・出張の4つの選択肢を、量と距離の面から現実的に比べます。

まず、量を把握する(枚数ではなく「棹数」で)

着物はタンス1棹に20〜40枚入っています。一枚ずつ数える必要はなく、「タンス2棹分」「長持1つ分」で十分です。この量の目安で、取れる選択肢がほぼ決まります。

4つの選択肢の向き不向き

捨てる(自治体の可燃ごみ)

手間はいちばん少ないですが、絹の着物・帯はまとめて捨てると重く、袋の数も多くなります。何より、産地の織物や証紙付きの着物が混ざっていた場合、それも一緒に消えます。「全部を捨てる」のは最後の手段にしてください。

寄付・譲る

着付け教室や福祉団体、海外向けの寄付団体などが受け入れている場合があります。ただし送料は自己負担で、状態の良いものに限られることが多く、数十枚をまとめて引き取ってもらえる先は多くありません。

宅配買取

段ボールに詰めて送る方法です。数枚〜10枚程度なら向いていますが、タンス数棹分になると梱包だけで一日仕事になり、たとう紙から出して詰めると状態も傷みやすくなります。査定結果に納得できないときの返送も手間です。

出張買取

査定士が自宅へ来て、タンスの前で一枚ずつ見る方法です。量が多いほど向いています。問題は「田舎まで来てくれる業者があるか」ですが、常盤は近くに買取店がない地域へ数日間滞在して回る形で対応しており、出張費・宿泊費をお客様にご請求することはありません。

出張買取で損をしないための準備

準備はほとんど要りません。着物を出しておく必要もなく、たとう紙に入ったままで構いません。やっておくとよいのは3つだけ。タンスの引き出しが開くようにしておくこと、証紙(産地の証明書)や購入時の領収書が出てきたら一緒にしておくこと、事前にLINEでタンスの写真を1〜2枚送っておくこと(当日の段取りが早くなります)。

証紙がない・シミがある・古い着物はどうなるか

証紙がなくても、織りや染めの特徴から産地を判断できるものは多くあります。シミやカビは評価が下がる要因ですが、産地・柄・寸法によっては十分に価値が残ります。お祖母様の代の古い着物も、アンティークとして需要があるものがあります。「これは無理だろう」と自己判断で分けず、全部そのまま見せていただくのがいちばん確実です。詳しくは着物買取のページをご覧ください。

着物と一緒に見てもらうべきもの

着物のタンスからは、帯留め・かんざし・指輪などの貴金属、和装バッグ、古い腕時計、記念硬貨が一緒に出てくることがよくあります。同じ査定士がその場で見られるので、着物だけでなく「引き出しの中身ごと」ご相談ください。

よくあるご質問

タンス3棹分あります。1日で見終わりますか。

多くの場合、半日〜1日で見終わります。点数が非常に多い場合は、滞在中に日を分けて伺います。

ウールや化繊の着物、浴衣も見てもらえますか。

拝見はしますが、正絹(絹)の着物・帯と比べると評価がつきにくいのが実情です。無理に分けず、まとめてお見せください。処分が必要なものは整理・回収も承ります。

売らないと決めた着物はどうすればいいですか。

そのまま残していただいて構いません。一部だけ売る、今回は全部売らない、も自由です。キャンセル料はかかりません。

まとめ

田舎の実家の着物は、量が多いほど「出張買取で、タンスの前で一枚ずつ見る」のが結果として一番損がありません。近くに店がなくても、滞在して回る業者を選べば距離の問題は解決します。出張費・査定料・キャンセル料は無料です。